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元帳は1つで良いのでは?

 

みなさま、こんにちは。ユーザ・リレーションズ・チーム(以下UR)の加藤です。

 

今回のテーマは、「元帳は1つで良いのでは?」です。 


fusion_placeのトレーニングコースで、初めてfusion_placeに触れたお客様から、この質問を、よくいただきます。私自身も、当初、同じ疑問を持ちました。
 

「想定されるディメンションを、あらかじめ全て設定しておいて、全ディメンション保有の『大きな元帳』を1つ作っておけばいいのでは?なぜ、複数の元帳に分けるのですか?」

 

はい。もちろん、大きな元帳を1つ作成し、すべてのディメンションを登録し、あらゆるデータを保管させることもできます。大福帳のようなイメージですね。

 

しかしながら、『大きな元帳』には次のようなデメリットがあります。

Excelやフォーム(fusion_placeの独自画面)で、元帳とデータをつなぎ、入力表・帳票を作成する際、全てのディメンションメンバを指定する必要があるので、不要なディメンションがあると面倒。
 →例えば、得意先別に売上高を管理したい場合、勘定科目ディメンション、得意先ディメンションを設定します。これらのディメンションを保持した場合、勘定科目ディメンションのメンバが売上高の場合には有用ですが、メンバが人件費に対しても得意先ディメンションは「なし」という設定が必要です。これらが多数あると、複雑になり嫌になってしまいます。

 

●ディメンションを追加したい場合に、元帳に新ディメンションを追加した上で、既存の入力表・帳票も、全て見直しが発生します。
 →経営管理が成長するにつれ、見たい切り口は変わっていきます。これさえやっておけば安心!といった管理手法はないので、はじめから全て見通すことはできません。

 →手戻り防止ため、予備ディメンションを設けておくといった方法もありますが、基本的には必要ではない切り口を持つと煩雑ですし、実際に利用する際に見直しゼロではありません。

 

 

多次元データベース使う他の経営管理システムではそもそも元帳をひとつしか持てない製品・サービスもあり、その場合は仕方ないですが、fusion_placeは、元帳を好きなタイミングでいくつでも追加できるので、元帳、インプット・アウトプット(Excel-Linkやフォームの帳票)をそれぞれ独立させ、必要に応じて繋げていくことをおススメしています。

 

私達は、これを「レゴ・ブロック・アプローチ」と呼んでいます。まさに、世界的ロングセラーおもちゃ「レゴ」のように、小さなパーツを組み合わせ、大きな物を作ります。

 
この考え方は、fusion_placeを段階的に成長させていく上でも、大いに役立ちます。

 

下図の例をご覧ください。まず、新規導入時には、①のように「PL元帳」だけを作成し、運用を開始します。

 

 

運用が安定してきましたら、②→③→④と、fusion_placeを段階的に育てていきます。

 

新規導入プロジェクトの時点で、④までを実現しなくとも、段階を追って、その時点のニーズに合わせながら、現実的かつ安定的にシステムを拡張できることが、ご想像いただけると思います。

 

以上、fusion_placeの元帳のお話でした。