ボルダリングは壁を登るスポーツです。登りに腕の力は不可欠ですが、腕は疲労が早いので、疲労しにくい脚、体幹を使えれば有利です。ダイアゴナル・ムーブはそのような登り方(ムーブ)の一つです。
今いる位置より上にあるホールド(壁に固定された、手で掴む/足を乗せるでっぱり)を右手で掴みにいきたいときは、左手と右足だけで壁にぶら下がり、右足を踏み込みながら内側に捻ります。すると身体が壁に近づくとともに右腕が自然に持ち上がり、楽にホールドに到達します。この動作を左右交互に行うことで、ナチュラルに登るより楽に登れます。動画沢山あるのでご興味ある方は検索してみて下さい。
うまくやるにはしっかり踏んで捻る、つまり壁からの反力を得る必要があります。捻った結果腰が回り、左手が固定されているので体幹の筋肉が動かされ、なぜか腕が上がります。この辺の身体的な仕組みはよくわかりませんが、肩や腕に力が入っていると駄目で、脱力して自然に垂らしておいた方が上がりやすいです。
この動作は脚部からの始動、地面からの反力、腰を回して腕を動かす、というスイングやピッチングの基本で言われていることと符合するように思いました。さらに、テニスのバックスイングは左腕を持ち上げるダイアゴナルであり、スイングの基本形はダイアゴナル・ムーブの連続だと考えると、足の体重移動、上半身と下半身の逆捻りなども説明できそうに思えます。
仮想の壁にぶら下がりながらムーブを繰り出す意識とすることで、スイング改造が初めて前進したように思います。
ダイアゴナルの登りでは腕はゆっくり上がってきます。ということは今までのようにラケットを速く振り回そうとするのではなく、同じ要領でゆっくり出すべきではないか、とも思うようになりました。
ボルダリングのムーブを参考に、更に意識を変えられる気もしてきました。